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拍手下さった方、ありがとうございますv



↓スネオタ最終です。
 泣き虫です

 ソファの上でぐったりとしたオタコンの体を、スネークは温かいタオルで拭っていた。色の白い腹の上で、オタコンの放った物とスネークの放った物が混じり合っているのも、固く絞った蒸しタオルで拭われた。
 オタコンはそのタオルを心地よいと思いながら、何となく寂しく感じていた。
「…スネーク…」
「ん?」
 スネークはオタコンの足を拭いながら顔を上げた。
「僕は……その……あの…つまらなかったかな…?…」
 言った後で、オタコンの顔が真っ赤になった。眼鏡をかけていたら、…尋ねる事も出来なかったに違いない。
「…ぷっ…」
 真剣な顔でオタコンを見つめていたスネークが、堪え切れなくなったように横を向くと噴き出した。
「な…ひどいよ、スネーク。僕は真面目に聞いてるのに」
 オタコンは自分ばかりが楽しんでしまって、スネークを楽しませる事が出来なかったのではないかと心配していたのだ。自分の中に果てるのだと思っていたスネークが直前に抜き去ってしまったのも、オタコンは不安に感じていた。
「オタコン、まさか女にもそれを聞いて無いだろうな?」
 スネークはまだくすくすと笑っていた。
「聞かないよっ」
「そりゃ良かった。そんな事を聞かれたら、女ならほっぺたを引っ叩かれるかも知れないぞ?」
 オタコンの足を拭いていたタオルをテーブルに戻して、スネークがソファに片足を乗せた。覆いかぶさるように側に顔を寄せて、スネークはオタコンの目を覗き込んだ。これだけ近くに寄れば、眼鏡が無くてもスネークの瞳はオタコンにも見えた。
「俺がつまらなそうに見えたか…?」
「だって……」
「だって…?」
「その…君が…」
「俺が?」
「…君…意地が悪いよ…」
 オタコンが情けない声を出すと、スネークがまた笑った。
「つまらなかったか聞くって事は、お前さんは俺に満足しなかったって事か?」
「そうじゃないよ。…僕ばっかり……その……気持ち良くって……」
 しどろもどろになるオタコンに、スネークはキスした。
「気持ち良かったんなら、良かった。もうしたくないって言われたら、俺が可哀想だからな」
「…スネークはどうなんだよ……」
「俺か?…俺はずっとこうしていたい……」
 スネークの腕がオタコンを抱き締めた。
 ……ああ…人の重さって、こんなに安心するんだ………。
 オタコンの腕もスネークの背を抱き締めた。
「……怖く無かったか…?」
 オタコンの耳元で、スネークが小さな声で尋ねた。
「怖く無かったよ。……君はすごく、優しかったから…」
「そうか……良かった」
 スネークの肩から力が抜けたのが判って、オタコンも嬉しくなった。……自分は今あり得ないような幸福の中にいる……。心を惹かれた相手に、同じように思ってもらえる幸福……。オタコンは、目の奥が痛くなった。
「…僕…本当に君といると……泣きたくなる……」
 ずっと、押さえ続けた感情だった。人を好きになる事も、……その人を失う事が怖くて出来なかった……。オタコンはずっと繭の中で眠り続けて来たのだ。
「ああ……泣きたいだけ泣け」
「…うん……」
 スネークはその胸に、オタコンの心も抱き締めてくれた……。誰よりも過酷な運命を背負って生きて来ただろう男の腕は、オタコンが想像した以上に優しく、暖かかった。
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