JAI BAISE TA BOVCHE IOKANAAN JAI BAISE TA BOVCHE ９

拍手下さった方、ありがとうございますｖ



↓ライジンンンンンーグ！
　まだ収まりません……ティザーサイトのムービーが……萌える…

　イベントを自分の都合のいいようにとばしてみたら……すごく書きやすくなりました(笑
　でも、慌て過ぎて忍者イベントとばしちゃいました……携帯電話はどうしよう……あせってきました

　頭の芯が真っ白になった。
　強い光の中のような白い世界に、真黒な点が現れた。
　黒い点は次第に広がって、それは人影に変わった。
　撫でつけたグレーの髪、高圧的な瞳、人を見下す事に慣れた物腰の男。
　男の顔がはっきりとする前に、それは光に飲み込まれた。
　真っ白な光が、放流のように流れ出す。
　銃撃の音。爆発音。光が運んでくる音は、破壊を示していた。
　何もかも飲み込むような光、それがすべて流れ去っていくと、……広い草原が現れた。緑色の草原がどこまでも続き、見渡す限りが草の海原のようだった。

　露を孕んだ草の上を踏む小さな足。裸足の足は草の露に染まっていく。草いきれのする中を、子供の足は軽やかに歩んでいる。
　強い夏の日差し。高く飛ぶ鳥の声は雲雀のようだった。
　地平線まで続く草原。

　草の色に染まっていた子供の足は、いつの間にか黒く汚れていた……。
　若草の香りは消え、草原は広大な枯野に変わった。
　黒い雲が湧き立ち、早い風に流される雲が太陽を覆って行く。

『やめて……』

　塞いだ耳に、自分の声が響いていた。

『ひどい事をしないで……』

　枯れ草は子供の足に絡みついた。
　どんなに暴れても、子供の力ではその枯れ草を解く事は出来ない……。
　雲に覆われた太陽。
　叩きつけるように降り出した雨。地面に押し付けられた体は、雨を避ける事も出来なかった。
　Tシャツ一枚だけの体を、強い雨が打ち付ける。
　薄汚れたシャツにも、髪にも降る雨の色は、鮮血のように赤かった。
　叫び出そうと開いた口にも、雨が流れ込む。喉を割って、吐き気がするような生臭い匂いが体の中に入ってくる。

『やめて……もうゆるして……』

　何を謝っているのか……。誰に謝っているのか……。少年が求める赦しは、聞き届けられる事は無かった…。

　誰……。僕は誰……？……
　この雨はいつ止むの…………


　草原は、切り裂いた腑のような真っ赤に染まった……。



　　　　　　　　　　　　　　　　　『ジャック！！』



　雷電の瞼が音を立てそうな勢いで開いた。
『ジャック、無事なの？返事をして』
　体内通信でローズの声が聞こえた。
「…すまん…傷を負ってしまった……」
　自分はどれくらい意識を失っていたのだろうか…。
　頭を振って辺りを見回した雷電は自分の目を疑った。
「…なんだ……」
　雷電の目に飛び込んできたのは、炎上するハリアーだった。黒煙を上げて海に落ちて行くハリアー。
「…海……」
　自分がいたのはF脚の倉庫付近だったはずだ…。雷電はまだ意識が戻っていないのかと、固く目を閉じて頭を振った。
　激しい爆発音が雷電の鼓膜を震わせた。
　立ち上がって見ると、ハリアーは着水と同時に爆発していた。
　…これは夢でも幻覚でも無い……。
　雷電は目の端を過ぎった影に振り返った。
「スカルスーツ……？」
　SEALS以外にここに潜入しているのは自分だけのはずだ。だが、雷電の目はスニーキングスーツのように見える後ろ姿を見たのだ。
　……誰が………。
　D脚方向に消えた後ろ姿は、長いバンダナをなびかせていたようにも見えた……。