×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
拍手下さった方、ありがとうございますv
現在、お礼画面は蛇兄弟になっています。
↓雷電フォーリンラブ(笑
現在、お礼画面は蛇兄弟になっています。
↓雷電フォーリンラブ(笑
『BC連絡橋だ!大統領が!』
明らかに緊急を告げる無線だが、プリスキンは出ない。
『くそっ…弾が当たらない!!化け物か…』
無線から聞こえる声は驚愕に震えている。
『オール・アルファ!!誰か応答しろ!こちらブラボー・ゼロ!』
緊迫した声に、雷電が痺れを切らした。
「どうして出ない」
詰め寄るように尋ねると、プリスキンの手がゆっくりと上がり、やっと無線機を取ろうとした時、無線機から大きな叫びが聞こえた。
…SEALは目の前にいるこの男を除いて全滅したらしい…。この男が、本当の事を言っているならばだが……。
「…BC連絡橋か……」
「行かなければ…、動けるか?」
がくりと首を落として階段に座り込むプリスキンに尋ねると、その男は小さく手を振った。
「いや…、おいたが過ぎたらしい。さっきの悪ふざけがたたってる」
マップを確認している雷電から顔を逸らすように、プリスキンは膝に手を突いて俯いた。雷電もこの男の正体が判らないように、プリスキンも雷電を計っていた。今は行動を共にせず、少し離れて様子を見た方が良さそうだと判断したらしい。
「無線の周波数を教えておく」
僅かに体を捩って、プリスキンが右肩につけた大振りな無線機を示した。
「俺はこのプラントのブリーフィングを受けている。判らない事があれば聞いてくれ」
「わかった」
雷電は念の為に、ナノマシンからの通信を送ってみた。
プリスキンの肩で、赤いランプが点った。
「気は済んだか?」
疑われているような様子も、プリスキンは気に留めていないようだった。
「ああ、間違ってはいない」
周波数の確認と言った雷電だが、…本当は、プリスキンの態度を訝しむ気持ちはどんどん強くなっていた。
……あれは何だったんだ……。プリスキンにキスされた時の感覚が、雷電の中に小さな棘のように残っている。
強い日差し、逆光の中にいる大きな人物。煙草の匂いのする手。…記憶のどこにもない光景がフラッシュバックのように雷電の脳裏に浮かんだ。
……何か………。不吉な何かを感じる。この男の醸し出す雰囲気も、雷電を不安にさせる。どこで会ったわけでもないが、この顔は見覚えがあるような気がした。
デジャビュのように…、硝煙と血の匂いと共にこの男に会った事があるような気がしてならない。
雷電は雑念を払うように小さく頭を振った。今はこんな事を考えている時では無い。先ほどの無線でBC連絡橋で何事か起こった事は確かだった。
階段を上がり始めた雷電の背を、プリスキンが呼び止めた。
「おい。…お前、名前は?」
肩越しに見上げたプリスキンの瞳は、深い森だった。
深い、深い森の中に、雷電は一瞬で引きこまれた。ディープフォレストを抜けた先に何があるのか……。何も映す事は無く吸い込むようなその緑に、雷電は一瞬で囚われた。
目眩がした。
気付かれないように手摺に縋って、雷電は体を支えた。海の上とは言え、波の影響は受けないはずだが…、雷電の足元は波に浚われる砂浜のように頼りなくなった。
「…雷電……」
名乗ったのはコードネームだった。それだけでも、この男に明かしていいものかと迷ったのだが……、名前以上に、この男には知られてしまっているような気がしてならない。
「雷電?…変わったコードネームだな」
「…本名は平凡だ…」
この任務につくまでは、雷電は「伝説の傭兵」のコードネーム「スネーク」を使っていた。しかし、テロ組織のリーダーがその名を名乗っていた為に、急遽つけられたコードネームだった。
「そうか。いつか…聞ける時が来るかもな」
深い森の瞳を持つ男は、そう言って小さく手を振った。
明らかに緊急を告げる無線だが、プリスキンは出ない。
『くそっ…弾が当たらない!!化け物か…』
無線から聞こえる声は驚愕に震えている。
『オール・アルファ!!誰か応答しろ!こちらブラボー・ゼロ!』
緊迫した声に、雷電が痺れを切らした。
「どうして出ない」
詰め寄るように尋ねると、プリスキンの手がゆっくりと上がり、やっと無線機を取ろうとした時、無線機から大きな叫びが聞こえた。
…SEALは目の前にいるこの男を除いて全滅したらしい…。この男が、本当の事を言っているならばだが……。
「…BC連絡橋か……」
「行かなければ…、動けるか?」
がくりと首を落として階段に座り込むプリスキンに尋ねると、その男は小さく手を振った。
「いや…、おいたが過ぎたらしい。さっきの悪ふざけがたたってる」
マップを確認している雷電から顔を逸らすように、プリスキンは膝に手を突いて俯いた。雷電もこの男の正体が判らないように、プリスキンも雷電を計っていた。今は行動を共にせず、少し離れて様子を見た方が良さそうだと判断したらしい。
「無線の周波数を教えておく」
僅かに体を捩って、プリスキンが右肩につけた大振りな無線機を示した。
「俺はこのプラントのブリーフィングを受けている。判らない事があれば聞いてくれ」
「わかった」
雷電は念の為に、ナノマシンからの通信を送ってみた。
プリスキンの肩で、赤いランプが点った。
「気は済んだか?」
疑われているような様子も、プリスキンは気に留めていないようだった。
「ああ、間違ってはいない」
周波数の確認と言った雷電だが、…本当は、プリスキンの態度を訝しむ気持ちはどんどん強くなっていた。
……あれは何だったんだ……。プリスキンにキスされた時の感覚が、雷電の中に小さな棘のように残っている。
強い日差し、逆光の中にいる大きな人物。煙草の匂いのする手。…記憶のどこにもない光景がフラッシュバックのように雷電の脳裏に浮かんだ。
……何か………。不吉な何かを感じる。この男の醸し出す雰囲気も、雷電を不安にさせる。どこで会ったわけでもないが、この顔は見覚えがあるような気がした。
デジャビュのように…、硝煙と血の匂いと共にこの男に会った事があるような気がしてならない。
雷電は雑念を払うように小さく頭を振った。今はこんな事を考えている時では無い。先ほどの無線でBC連絡橋で何事か起こった事は確かだった。
階段を上がり始めた雷電の背を、プリスキンが呼び止めた。
「おい。…お前、名前は?」
肩越しに見上げたプリスキンの瞳は、深い森だった。
深い、深い森の中に、雷電は一瞬で引きこまれた。ディープフォレストを抜けた先に何があるのか……。何も映す事は無く吸い込むようなその緑に、雷電は一瞬で囚われた。
目眩がした。
気付かれないように手摺に縋って、雷電は体を支えた。海の上とは言え、波の影響は受けないはずだが…、雷電の足元は波に浚われる砂浜のように頼りなくなった。
「…雷電……」
名乗ったのはコードネームだった。それだけでも、この男に明かしていいものかと迷ったのだが……、名前以上に、この男には知られてしまっているような気がしてならない。
「雷電?…変わったコードネームだな」
「…本名は平凡だ…」
この任務につくまでは、雷電は「伝説の傭兵」のコードネーム「スネーク」を使っていた。しかし、テロ組織のリーダーがその名を名乗っていた為に、急遽つけられたコードネームだった。
「そうか。いつか…聞ける時が来るかもな」
深い森の瞳を持つ男は、そう言って小さく手を振った。
PR
*
♪
Category
最新トラックバック
ブログ内検索