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↓オリジナルの人物がいます。スネークはその女性と関係を持っています。そういった設定に抵抗のない方だけ、お付き合いくださいませv

 本当は買い出しの必要はなかった。スネークはパン屋でライブレッドとサワーブレッドを買ってから、ドラッグストアで雑誌を見ていた。パンを作る材料は全部家にあった。パンを焼く暇が無いわけでも無かった。
 スネークは雑誌を戻すと、以前オタコンに頼まれたチョコレートバーと、ヌガーバーの大きな袋を二つづつ買って、隣のカフェに移った。
「デイヴ」
 トレンチを持った赤い髪の女が、スネークの姿を見ると近づいてきた。
「久しぶりね。今日は一人?」
「ああ、コーヒーとドーナツを」
 買い物をした袋を隣の椅子に置いて、スネークは外の見えるテーブルに座った。
 この時間ならば、彼女のシフトは後30分もすれば終わる……。スネークは腕時計に目を落とした。
「買い出しはそれだけ?」
 女はコーヒーとシナモンシュガーをかけたドーナツをテーブルに置いて、スネークの隣に腰を下ろした。店内にはカウンターの中に初老のオーナーはいるだけ、ちょうど暇になる時間帯だった。
「ああ、パンを買いに来た」
 スネークの腿に、柔らかい素足の腿が触れた。伝わる体温は、いつものようにスネークを熱くさせなかった……。
「…寄っていけるの…?」
 厚く柔らかそうな唇が、スネークの耳元に寄せられた。
「ああ、仕事は…?」
「もう、終わってるのよ」
 貴方が隣に入るのが見えたから待っていたと言われ、スネークは黙って立ち上がった。
 シャドーモセスの前から、彼女との関係はあった。買い出しの度にこのカフェに寄り、何度目かには彼女のアパートに行くようになっていた。体の相性はいいのだと思う。
 何よりも、彼女はスネークが何者なのか、一度も尋ねた事が無かった。人里離れたところに、橇犬と暮らす変わり者…、彼女はスネークをただそれだけに扱った。自分の身の上話もしなかった。ハイスクールの頃に、学校のクイーンに選ばれた事は、古ぼけたトロフィーと一緒に唯一話された過去だった。子供がいると言う事も、カフェで他の客と話しているのでしか聞いた事が無かった。
 人肌が恋しいだけ……。
 彼女もスネークも、ただそれだけを求めていた。
 スネークにはそうした間柄が、心地よかった。オタコンが来る前には、一度だけ彼女の部屋に泊って朝食を作った事があったが、それも、ただそれだけの出来事だったのだ。それで彼女がスネークの恋人のような顔をする事も無かった。
「マール」
 カフェの横で待っていたスネークの所に、制服にコートを引っかけただけの女が現れた。客もオーナーも皆彼女をマールと呼んだが、それが本当の名前であるのかは誰も知らなかった。火山、ワインの搾りかすからとれる蒸留酒、そんな名前で呼ばれる事を、彼女は楽しんでいるようだった。彼女の部屋で見たトロフィーに刻まれたイニシャルに、Mの文字は無かった事から、スネークもそれがあだ名のようなものだと知っていたが、本当の名前を知りたいとは思わなかった。
「寒いわね」
 マールはスネークの腕から荷物を一つ取ると、スネークの肘に腕を巻き付けて体を寄せた。シャンプーやバスオイルの香りが、マールの体から香った。腕に寄せられた柔らかい体も、スネークを熱くはしなかった。
 カフェからマールのアパートまでは、数分もかからなかった。古いエレベーターの中で、スネークが彼女の腰を引き寄せると、柔らかい唇がスネークに口づけた。
 括れたウェストに回された手が、丸い尻の線をなぞって、短い制服の中に滑り込んだ。
「ん……」
 滑々する化繊のパンティ越しに、スネークの手は熱い狭間に触れた。スネークの手でもあまるほど、張りつめた丸い肉はひんやりと冷たかったが、腿の隙間からパンティの底の部分は、汗と違った湿りを帯びて熱かった。
 エレベーターがマールの部屋の階に着く前に止まって、男が乗り込んできたが、スネークはマールのスカートの中を探る手を止めなかった。
 ……いつもならば、軽口を叩きあいながらエレベーターを降りるまで、スネークが彼女の肌に触れる事は無かったのだが……、スネークは一向に熱を帯びてこない自分の体に苛立っていた。家にいた時は、それこそ高校生かと思うほど自分を抑えるのが大変だったのだが、…彼女に触れていても、スネークは萌しても来ないのだ。
 古いエレベーターがのろのろと上がっていく間、同乗した男はずっとマールの白い太腿に見入っていたが、……スネークはその時間が何時間にも感じられた。 
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